フィッシャー情報量は次のように定義される.
また,次のようにしても求めることができる.
添え字の
は標本サイズを表わし,単にフィッシャー情報量というときは
のときをいい,
または
と表わすことが多い.ただし,文脈によって異なるので注意が必要である.
[証明]
とおくと,
よって,次のように書ける.
ところで,
は密度関数であるから,
両辺を
で微分すると,微分と積分の交換が保証されているという仮定の下で,
これより,
ここで,対数尤度関数を二次微分してみる.
よって,
両辺に対して期待値をとれば,
ところで,微分と積分の交換が保証されているという仮定の下で,
であったので,
よって,
確率変数 が独立同一分布に従うときのフィッシャー情報量
が独立同一分布に従うとき,
[証明]
ここで,次のようにおく.
を両辺の対数をとり,
で微分すれば,
よって,
に代入すれば,
をとなる.