統計検定 準1級 過去問 解答/解答例と解説
2017年06月18日 (日) 試験

論述問題 問1 [4]

設問の要約
  • 散共分散行列のモデルとして,次の 4つの構造を考える。

    M0:λ1=λ2=λ3=λ4M1:λ1>λ2=λ3=λ4M2:λ1>λ2>λ3=λ4M3:λ1>λ2>λ3>λ4

  • モデル Mk (k=0,1,2,3) に対する AIC は,

    AIC=n{i=k+1plogiqlog(1qi=k+1pi)}+2fk
    ただし,
    n=81=7
    p=4
    q=pk
    fk=pkk(k+1)2+k+1

  • 固有値に関するスクリープロット (図2) と,次の表からどのモデルを採用すべきか答えよ.※図は省略

    M0 M1 M2 M3
    AIC 25.4 29.1 26.2 20.0
解答例

AICの値が低いほどモデルの当てはまりが良いことから,AICだけで評価すれば,M3 が最も良いモデルである. スクリープロットの曲線が水平に直線になり始まるまでの固有値を採用すれば,変動性のほとんどが説明できる. 図2では,曲線が水平になっている部分がないので,4つの固有値を採用した方が良いと考える.

以上より,M3 を採用するのが妥当であると考えられる.