統計検定 準1級 過去問 解答/解答例と解説
2017年06月18日 (日) 試験

選択問題及び部分記述問題 問2

問題の要約
  • n : 検査するウイルスの全株数

  • n 株のウイルスの検査は独立

  • ウイルス A の発見率は一定値 p

  1. β : n 株のウイルスの中にウイルス A が少なくとも 1株は見つかる確率

    β を,pn を用いて示せ.

  2. p の値が 0 に十分近いとき,log(1p)p の近似が成り立つ.

    p=1/10000, β=0.99 のときの n の値を求めよ.

    ただし,log(0.01)4.6 であり,log は自然対数である.

解答
  1. 答 : β=1(1p)n

    n 株すべてウィルス A が存在しない確率は,

    (1p)n
    よって,n 株の中にウイルス A が少なくとも 1株は見つかる確率 β は,
    β=1(1p)n

  2. 答 : 46000

    β=1(1p)n
    より,
    1β=(1p)n
    両辺を対数ととると,
    log(1β)=log(1p)n=nlog(1p)
    n=log(1β)log(1p)
    ここで,
    log(0.01)4.6
    なので,
    log(10.99)=log(1β)4.6
    であり.また,
    log(1p)p
    であることから,
    nlog(1β)p=4.6÷110000=46000