統計検定 準1級 過去問 解答/解答例と解説
2016年06月19日 (日) 試験

選択問題及び部分記述問題 問8

問題の要約
  • S(t) : パラメータ λ を持つ生存関数 (t0)

    S(t)=P(T>t)=exp[λt]

  1. 確率密度関数 f(t) を求めよ.

  2. 平均と中央値を求めよ.

  3. 5人の死亡までの時間

    標本平均 T¯=2.0()

    T の中央値の推定値を求めよ.

解答
  1. 答 : ④

    F(t;λ)=P(Tt)=1P(T>t)=1S(t)=1exp[λt]
    f(t)=F(t)=λexp[λt]

  2. 答 : ⑤

    TExp(λ) なので,

    E[T]=1λ
    中央値 m は,次を満たす.
    F(m)=1exp[λm]=12
    exp[λm]=12
    λm=log12
    λm=log21
    λm=log2
    m=1λlog2

  3. 答 : ②

    i1 人目の死亡までの時間を Ti とする.すると,

    TiTi1Exp(λ)
    Tn=(T10)+(T2T1)++(TnTn1) であるので,
    TnGa(n,λ)
    である.ガンマ分布(厳密には,n は整数なのでアーラン分布)の期待値は,
    E[Tn]=nλ
    標本平均が 2.0年であったことから,
    nλ^=2
    λ^=n2
    よって,中央値の推定値 m^は,指数分布の中央値の n 倍として推定できるので,
    m^=n×log2λ^=n×log2×2n=2×log21.4