統計検定 準1級 過去問 解答/解答例と解説
2016年06月19日 (日) 試験

選択問題及び部分記述問題 問6

問題の要約
  • Yt : 21期間の売上げ (単位: 千円)

  • Xt : 店舗のWebサイトのアクセス数 (単位: 千件)

  • t=1,2,,21

  • 最小二乗推定

    Yt=1976.2(41.267)+3.510(0.857)Xt
    R2=0.0372
    DW=2.98
    () : t

    R2 : 決定係数

    DW : ダービン・ワトソン統計量

  1. 自由度調整済み決定係数を求めよ.

  2. 1次の自己相関係数の推定値 ρ^ を求めよ.

    残差の図はどれか.

    ※図は省略

解答
  1. 答 : ①

    Syy を全平方和 (自由度 ϕyy),SR を回帰平方和 (自由度 ϕR),Se を残差平方和 (自由度 ϕe) とおく.

    このとき,決定係数は,

    R2=SRSyy
    である.
    Syy=SR+Se
    であるので,
    SyySyy=SRSyy+SeSyy
    1=R2+SeSyy
    SeSyy=1R2
    これを用いれば,
    R¯2=1Se/ϕeSyy/ϕyy=1ϕyyϕeSeSyy=1ϕyyϕe(1R2)
    ここで,
    ϕe=212=19
    ϕyy=211=20
    であるので,
    R¯2=1ϕyyϕe(1R2)=12019(10.0372)=11.0135=0.0135

  2. 答 : ⑤

    DW が 2 より大きいことから,残差は負の自己相関があることがわかる.また,0DW41ρ^1 であるので, ρ^=0.5 ぐらいであることが推測できる.

    残差 etet+1 は次のような関係があると考えられる.

    et+1=αet+ϵ
    負の相関があるので,α<0 である. 残差のグラフは正負の値が交互に出現するようなものになる.