統計検定 1級 過去問 解答/解答例と解説
2015年11月29日 (日) 試験

統計数理 問2 [2]

設問の要約
  • X¯=x¯ のときの P-値を,標準正規分布の分布関数 Φ() を用いて表せ.

  • P-値が α より小さくなることと,x¯ が棄却域に落ちることとは同等であることを説明せよ.

解答例

分布関数 Φ(z) とは,ZN(0,1) として,

Φ(z)=P(Zz)
のことである. X¯ の値 x¯ が観測されたときの P-値は,
X¯N(0, 1n)
P(X¯>x¯)=P(X¯01n>x¯01n)=P(Z>nx¯)=1P(Znx¯)=1Φ(nx¯)
と表すことができる.

1Φ(nx¯)<α
 nx¯>zα
 x¯>zαn
となることから,P-値が α より小さくなるとは,x¯ が棄却域に落ちることと同値である.