第6講 各種データ解析法

一元配置分散分析

対応のない場合

水準 A1 A2 Aa  
第1区画 x11 x21 xa1  
第2区画 x12 x22 xa2  
 
第r区画 x1r x2r xar  
予測値 x¯1 x¯e x¯a 総平均 x¯¯

対応のない場合では,単に r 区画での実験を行ったと考えることができ,区画間での関連は考慮しない.

H0 :

α1=α2==αa=0

モデル :

xij=μ+αi+ϵij
ただし,
i=1aαi=0
ϵijN(0, σ)
分散分解 :
i=1aj=1r(xijx¯¯)2総平方和ST=ri=1a(x¯ix¯¯)2水準間平方和SA+i=1aj=1r(xijx¯i)2残差平方和Se

要因 平方和 自由度 平均変動 分散比
A SA ϕA=a1 VA=SAϕA F=VAVe
e Se ϕe=ara Ve=Seϕe  
合計 ST ϕT=ar1    

自由度の計算は,分散を計算するのに用いたデータ数と平均の数を確認すると想像しやすい.

対応のある場合

水準 A1 A2 Aa 平均値
第1区画 x11 x21 xa1 x¯1
第2区画 x12 x22 xa2 x¯2
第r区画 x1r x2r xar x¯r
平均値 x¯1 x¯2 x¯a 総平均 x¯¯

対応のある場合では,1つの区画で同じ個体に対し,水準を変えて実験を行っていくことから,区画自体もブロック因子という水準として考慮する必要がある.

H0 :

α1=α2==αa=0

モデル :

xij=μ+αi+βj+ϵij
ただし,
i=1aαi=0,    j=1bβj=0
ϵijN(0, σ)
分散分解 :
i=1aj=1r(xijx¯¯)2総平方和ST=ri=1a(x¯ix¯¯)2水準間平方和SA+aj=1r(x¯jx¯¯)2ブロック間平方和SB+i=1aj=1r(xijx¯ix¯j+x¯¯)2残差平方和Se

要因 平方和 自由度 平均変動 分散比
A SA ϕA=a1 VA=SAϕA FA=VAVe
B SB ϕB=b1 VB=SBϕB  
e Se ϕe=abab+1 Ve=Seϕe  
合計 ST ϕT=ab1